2025年9月3日
梨の季節がやってきました。ひとくち食べると、シャリッと音がして、みずみずしい甘さが口に広がります。夏の果物とはまた違う、すこし落ち着いた甘さ。それはまるで、暑さを乗り越えたごほうびのようにも感じられます。果物の味で季節を […]
2025年9月2日
夏の終わりから秋の初めにかけての空は、ふと見上げると輪郭がくっきりとしています。雲の形も明瞭で、青が深く、空気に透明感があるのがこの時期の特徴。なにかを考えすぎてしまったり、心が曇ってしまったときは、空の輪郭を感じてみて […]
2025年9月1日
9月のはじまり。空気が少し澄んできたように感じられる朝です。同じ景色なのに、なぜか光の色が違って見える。それはきっと、季節がすこしずつ動いている証です。「今日はなにか始められるかも」──そんな予感が、朝の空気の中に漂って […]
2025年8月31日
今日は雑節のひとつ「二百十日」。立春から数えて210日目で、台風が来やすい頃とされています。風の被害を防ごうと、昔の人はこの日に稲の無事を祈っていたそうです。自然に対して「恐れ」と「祈り」の心を持つ──そんな感覚は、現代 […]
2025年8月30日
そろそろ夏服にも飽きてきて、クローゼットを開いて「そろそろ何か変えたいな」と思う頃。本格的な衣替えにはまだ早いけれど、ストールや長袖のシャツを一枚入れてみるだけで、気分が変わるものです。大きな変化を求めるよりも、小さな入 […]
2025年8月29日
草の葉に朝露がきらめく「白露(はくろ)」の季節が、もうすぐそこまで来ています。まだ蒸し暑さは残るけれど、朝の光がほんの少しやわらかくなってきたように感じませんか。季節が変わる前には、たしかに“予感”のようなものが訪れます […]
2025年8月28日
空が少し白くなって、急にさらっとした雨が降ってくる。真夏のにおいを残しながらも、秋らしい軽さを感じる「秋雨(あきさめ)」が始まるころです。濡れるのがいやで足早に歩く雨の日。でも、ときには傘の下からあえて外を見てみると、季 […]
2025年8月27日
夜、部屋の窓を開けると、少し前までは聞こえなかった虫の声が聞こえてきます。リリリ、チリチリ…それぞれの声が重なり合って、小さな音楽を奏でているよう。虫たちは誰に見せるわけでもなく、ただそこにいることを知らせるように鳴いて […]
2025年8月26日
郊外を歩くと、田んぼの稲が頭を垂れはじめているのが見える頃です。風にそよぐその姿は、春の若苗とはまるで別人のよう。季節をまっすぐに受け入れてきた植物の姿に、言葉ではない強さを感じます。自分らしい生き方とは、なにかを証明す […]
2025年8月25日
朝晩の風に、少しだけ秋の気配を感じるようになってきました。ベランダに出て、洗濯物を干す手を止めたとき、ふわりと吹いた風が肌に心地よく触れると、それだけで一日の始まりがすこし軽やかになります。暮らしの中で、自分らしい時間を […]