季節の移ろい

季節の移ろい
りんどうの紫に触れる

秋の花といえば、りんどう。深く澄んだ紫色は、華やかさというよりも、静けさや芯の強さを感じさせます。誰かに見せるためではなく、自分の心のために花を飾る。そんな習慣があるだけで、暮らしのなかに“わたしだけの時間”が生まれます […]

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月を探しながら歩く夜

夜道を歩いていて、ふと「今日は月がどこにあるんだろう」と空を見上げてみる。そんな瞬間に、自分が自然の中にいることを思い出します。スマホばかり見ていた一日でも、夜空の光を見つけると、すこし心がゆるむものです。月が満ちていな […]

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長袖を一枚、引っぱり出す日

朝晩の風が冷たくなってきて、なんとなく「そろそろかな」と思って、引き出しから長袖を一枚出してみる。本格的な衣替えには早いけれど、こうして一枚だけ加えることで、季節との距離感がぐっと縮まります。自分のペースで変化を受け入れ […]

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朝の光に秋を感じる

同じ時間に起きていても、窓から差し込む光が、夏とは少し違ってきました。やわらかく、低く、すこしだけ長い影をつくる秋の光。日々の暮らしのなかで、こうした変化に気づけることは、自分の感性がちゃんと生きている証かもしれません。 […]

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重陽の節句──菊の香りに癒やされて

今日は五節句のひとつ「重陽(ちょうよう)の節句」。菊の節句とも呼ばれ、長寿や健康を願う日です。昔の人は、菊の花びらを浮かべたお酒を飲んだり、枕に菊の花を敷いて香りを楽しんだそうです。忙しい日々のなかで、花の香りを意識する […]

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湯気の立つ朝食を

朝の気温が少し下がってきて、冷たい飲みものから、あたたかいお味噌汁やスープがうれしくなる頃です。湯気の立つ朝食は、目には見えないけれど心まで温めてくれる力があります。忙しい毎日でも、あたたかい一杯を用意するだけで、「自分 […]

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白露──草に宿る朝の光

今日は二十四節気のひとつ「白露(はくろ)」。朝、草の葉にうっすらと露がつくようになる頃です。夜の空気がひんやりし始めて、季節は静かに秋へと向かっています。朝露は、ほんの短い時間だけ見えるもの。でも、その小さな水の粒が、朝 […]

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秋のはじまりに服を選ぶ

朝、クローゼットを開けて「何を着ようかな」と迷う時間が、少しだけ変わってきました。ノースリーブのままでは落ち着かなくて、でも長袖はまだ早い。そんな季節のあいだの「揺らぎ」も、楽しめるようになれたら、自分の暮らしはもっと軽 […]

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虫の音が重なる夜

夜になると、あちらこちらから虫の声が聞こえるようになりました。ひとつひとつの音は小さくても、重なり合うことで、自然の合唱のようになります。声を張り上げなくても、静かな音にも力がある。暮らしの中でも、そんなふうに静かに響く […]

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風鈴をしまう

夏の間、窓辺で揺れていた風鈴の音が、そろそろ似合わなくなってきました。名残惜しさを感じながら、ひとつひとつ丁寧にしまう所作の中に、「季節を受け入れる心」が宿ります。手放すことは、なにかを終わらせることではなく、新しい空間 […]

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