「契約社員を正社員にしたので、キャリアアップ助成金を申請できますか」
実務では、この段階で初めてご相談をいただくことがあります。しかし、正社員という名称に変えただけで、必ず正社員化コースの対象になるわけではありません。
令和8年度の制度では、正規雇用労働者について、期間の定めのない労働契約であることに加え、通常の労働者に適用される就業規則などに、長期雇用を前提とした昇給と、賞与または退職金の制度が規定され、本人にも適用されていることなどが確認されます。
つまり、雇用契約書の肩書を「正社員」に書き換えるだけでは不十分です。会社の正社員制度そのものが、制度上の要件に合っているかを確認しなければなりません。
特に小規模な会社では、「正社員の給与や昇給は社長の判断で決めている」という場合があります。それ自体が直ちに悪いわけではありませんが、助成金を活用するなら、判断基準を就業規則や賃金規程に落とし込む必要があります。
正社員化を考えたときは、本人の待遇だけでなく、会社の正社員制度全体を見直す機会にしてみましょう。